目次

「食の社会課題をビジネスの手法で解決する」というミッションのもと、有機野菜や無添加食品など安全性に配慮した食品の定期宅配事業を展開しているオイシックス・ラ・大地株式会社。

さまざまなサービスを展開されていますが、今回は有機野菜などの戸別宅配『らでぃっしゅぼーや』のプロモーション全般を担当している本宮様に、『retailor』導入の背景や、成功の秘訣を伺いました。

 

“旬”をお届けするためにPDCAを回し続ける日々

ワンスター(以下OS):本宮様はビギナーCX改善セクションのマネージャーを務めているとのことですが、具体的にどのようなことに取り組んでいるチームになりますか?

本宮様:『らでぃっしゅぼーや』のプロモーション全般を担当しています。私が所属しているビギナーCX改善セクションでは、新規のお客様に対して入会促進を行うと同時に、その後もご利用し続けていただけるようにお客様体験の設計を行っています。

OS:それでは『retailor』の導入前はどのような課題があったのでしょうか?

本宮様:私たちはお客様により納得して長くお付き合いいただけるように、まずはおためしセットで食材を味わっていただいてから定期便に入っていただくツーステップマーケティングを行っています。したがって、いかに多くのお客様におためしセットを体験いただくかが重要なのですが、食品はスーパーなど通販以外でも購入できるぶん、web上で安定的に集客し続けるのが難しい状況にあります。

そのため、週次でおためしセットの販売数やCVR、CPAなどのKPIを定め日々運用を行っているのですが、常にこれらのKPIを達成するために多くのリソースの投下を必要としておりました。しかし本質的にはお客様の体験設計に社内のリソースを提供すべきで、この状況に課題をもっておりました。そこでCVRのベースアップができるとより、本質的な箇所にリソース配分ができるのではないかと考え、『retailor』の導入を検討し始めました。

OS:日々細かくPDCAを回していくためには、かなりのリソースが必要になりますよね。

本宮様:はい。どんな商品であれずっと同じバナー・ランディングページ(以降LP)などでプロモーションできるわけではなく、『らでぃっしゅぼーや』は旬のお野菜をお届けしていることもあり、その時々のお野菜の状況にあわせて非常に高頻度で広告クリエイティブのブラッシュアップを行っております。

特にコロナ禍になってからは、そのときの状況によってお客様のニーズも全く違うので、今まで以上にオファーやLPの改変が増えていました。その分どうしてもCVRが変動しやすいため、クリエイティブ以外の変数であるフォームや導線設計でCVRを安定させたいという気持ちがありました。

OS:フォームに課題を持っていたと思うのですが、『retailor』以外のツールもご検討されていたのでしょうか?

本宮様:検討はしてはいたのですが、弊社のECシステムがどうしても身動きが取りづらいシステムでして…。改修したりツールを導入したりしようとすると、初期費用も人的リソースもかかってしまうため、導入工数の大きさがボトルネックになってしまっていました。

 

タグ1つで導入できる手軽さに感動

 

OS:そんななか『retailor』を知ったときの第一印象はいかがでしたか?

本宮様:チャットUI/UX自体は他社様でもよく見かけていて面白いと思っていたのですが、弊社のECシステムで導入できるのかなという不安がありました。あとは「本当にそこまでCVRが改善するのかな?」と正直はじめは懐疑的でした(笑)

OS:率直にご回答いただき、ありがとうございます(笑)それらのご懸念は弊社の営業担当者からサービス説明を受ける中でどのように変わっていきましたか?

本宮様:そうですね。先ほど申し上げた通り導入コストの大きさが弊社の中では最大の課題だったので、タグを1つ設置するだけで導入ができるっていうところが本当に魅力的でした。それこそ他のツールではECシステムと連携しなければいけない点がボトルネックだったので、システム改修不要ということでかなり導入ハードルが低かったです。

特に『らでぃっしゅぼーや』は他のブランドと比べてもフォームに対する課題感はあるものの着手できないという状況だったので、最も改善幅が大きそうと考え、導入に至りました。実際の導入時も本当にタグを設置するだけでよかったので、何ら支障なく進めることができました。

 

導入後すぐにCVRが1.3倍に!念願のLTV改善施策にもチャレンジ

 

OS:ありがとうございます。導入後はCVRが1.3倍になりましたが、実際に導入してから元々抱えていた課題感ってどのように解消されましたか?

本宮様:そうですね。やはりベースのCVRが上がったため、より本質的な部分にコストも投下できるようになりましたね。その結果、おためしセットの販売数も約500件ほど伸長し、計画通りに販売することができるようになりました。

また、リソース配分においても、いろいろな課題がある中で、今までは「このCVRだったら…」と目の前のおためしセットの販売促進に注力せざるを得ない部分がありましたが、他の部分にリソースを割くことができるようになったので嬉しいです。ただ単に販売数が伸びただけではなく、チーム内リソースの効率化もかなり進みました。

OS:ありがとうございます。嬉しいです!ちなみに本宮様以外のチームのメンバー様の方々からも実際に導入してからの反響やお声はございましたか?

本宮様:はい。本当にわかりやすく数字で跳ね返ってくる部門ですので、数字として変わったっていうところは誰も疑いようがない結果だったかなと思います。パートナーである広告代理店の方々も、やっぱり最初は「効果はどうなの?」と心配されていたのですが、実際の改善率を数値として示すことができたので、成果に関しては全員で合意することができました。

OS:実際にその成果を実感するまでのスピード感はいかがでしたでしょうか?

本宮様:導入直後から実感していました。『retailor』のレポートをご共有いただいてから毎日確認していたのですが、導入直後も母数が溜まっていっても高いCVR改善率を維持しているなというのは見ていて分かりました。

OS:元々ご懸念だったCVR改善効果については導入後すぐに実感していただけたと思うのですが、それ以外に導入してはじめてわかったメリットはありますか?

本宮様:そうですね。具体的な離脱ポイントがわかったことでしょうか。これまでどの入力項目で離脱しているか定量的に把握できていなかったので、そこが明確になったのは結構大きかったです。

OS:あとは弊社のカスタマーサクセスと一緒に、LTV向上を目的に特定のお支払い方法に選択肢を寄せる施策を行ったと思うのですが、こちらの取り組みはいかがでしたか?

本宮様: 決済方法によりLTV差が大きかったので、特定の方法に限定したかったのですが、CVRが悪化してしまうのではないかという懸念と、小回りがきかない弊社システムの課題があったのでなかなか実験できていなかったんです。ただ『retailor』だと簡単にテストが実施できて定量的に結果も把握できるので、単純に成果を上げるだけではなく、PDCAを回してより改善していくという意味で非常に役立つと感じました。今までなかなか手が出せなかったところに手が出せるようになったのは本当にありがたいですし、もっともっと多分やれることがあるんだろうなと感じています。

OS:ありがとうございます。ちなみに『retailor』は担当のカスタマーサクセスが伴走支援する点も特長の一つですが、この点に関してはいかがですか?

本宮様:しっかりサポートしていただいております。レポートも整っていますし、他社事例や「こういった形でやると改善できますよ」という改善提案も随時いただいているので、定量と定性両面でご支援いただける点が良いと感じています。

 

『retailor』でone to oneコミュニケーションを実現したい

 

OS:今後『retailor』を用いてやってみたい施策はございますか?

本宮様:そうですね。よりお客様にとってわかりやすいUI/UXにしていきたいので、先日ご提案いただいLPでのチャット活用はぜひやってみたいなと思っています。あとは、我々はただ単に野菜を売っているのではなく、生産者さんの想いを伝えていくことや生産現場の課題解決、フードロスの削減に貢献したいという想いがあるので、よりお客様にone to oneでコミュニケーションをとっていきたいと思っています。

OS:最後に『retailor』を検討している企業に一言メッセージを頂戴できますか?

本宮様:そうですね。『retailor』はやっぱり手軽に導入できる点が最大の魅力なので、導入することによるデメリットがあまりないと思っています。また、先ほどお伝えしたとおり定量・定性両面で改善提案していただける点も信頼できる部分なので、悩まずに導入してみるといいんじゃないかなと思います。

motomiyasama
本宮 洋志
らでぃっしゅぼーや通販事業本部
CX改善セクション マネージャー
『らでぃっしゅぼーや』の新規のお客様に対して、入会促進から継続までのお客様体験の設計を一気通貫で行っている。